広島駅からJRで岩国方面へ3つ目の駅が西広島駅。
広島市西区の己斐地区にあり、1日1万人弱の方が利用する駅です。
ここのランドマークタワー的存在だったひろでん会館が3月末に閉鎖となります。
5月には解体の始まるひろでん会館についてまとめました。
ひろでん会館
1年前に発表されたひろでん会館の閉鎖。
残念でしたが「やっぱり……」という気持ちでした。
広島電鉄は自社ビル「ひろでん会館」(広島市)を3月31日付で閉鎖する。広電ストアの「マダムジョイ己斐店」や入居するテナントも同日が最終営業日となる。ひろでん会館は築53年で耐震上の問題があった。跡地利用は検討中。アストラムライン(広島高速交通)の延伸計画などとの兼ね合いで決めるという。(日本経済新聞)
1964年に開業した広電会館
広島電鉄西広島駅に隣接する地下1階地上5階建ての商業ビルです。
以前はフタバ図書やレストランなども入っていたようですが、私が来た4年前にはすでに撤退しており、閑散とした少しさみしい感じのビルとなっていました。
地下にはスーパーがあり、衣料品店なども入っていました。
私がよく利用するのは1階のパン屋さんと4階のダイソー、学生服の「いとや」にもお世話になりました。
レトロな雰囲気の階段を上って
階段から屋上に出られて園芸店があります。
西広島駅と山を切り開いて造成した己斐の住宅団地が見渡せます。
屋上から太田川方面を見たところ
ズッコケ三人組シリーズとの関係
西広島駅周辺といえば、児童文学のズッコケ三人組シリーズで知られています。
読んだことありますか?
私は小学生の頃大好きでした。
モデルとなった町があるなんて知らなくて、偶然わりと近くに住むことになったので不思議なご縁に驚きました。
大人になった3人のお話もあります。
今年はちょうど40周年。
広島市のこども図書館で4月15日まで特別展示会が行われています。
西広島駅周辺は作者の那須正幹先生の出身地で、ズッコケ三人組は1960年代の広島をモデルに書かれたそうです。
駅前には3人の石像も。
冬は帽子やマフラーが着けられていて、地元の方に大切にされています。
本の中でひろでん会館(昔は広電ストアビル)は花山デパートとして登場します。
昔はデパートのようなにぎやかな場所だったんですかね。
駅前のともに書店も最近閉店してしまいました。
高度経済成長期に造成された住宅団地に住む方が多く、高齢の方が増えています。
ハチベイやハカセ、モーちゃんのいた頃の己斐の町、どんなかんじだったのでしょう?タイムスリップしてみたいです。
ちなみに、那須先生も卒業された、己斐小学校。
本の中では、ハチベイたちが通う花山第二小学校。
早く学校に来て遊びたいハチベイが、朝校門の前で開くのを待っている場面がありましたね。
西広島駅のこれから
新交通システムアストラムラインの延伸や駅北側の区画整理事業などが計画されています。
アストラムラインの説明会に出たことがあるのですが、西広島駅への乗り入れは決まっているものの、実現するのはまだまだ先になりそうです。
出席した年配の方からも
「わしが生きてるうちに…笑」
なんて冗談が出るほど、まだ現実味はありません。
ひろでん会館の跡地には新たにビルが建つ予定で、現在はまだ計画中の段階ですが、その高さは100メートルにもなる可能性があるとか。
2022年度中の完成を目指しています。
こちらも地元の方たちは話半分という感じで受け止めているようです。
いずれにしても少しづつでも変わっていくことは確か。
これからの西広島駅を楽しみに、気長に待ちたいと思います。
那須先生の書かれた本です。
戦後の西広島駅周辺を舞台に、母娘孫と3代の人生を描いています。
それぞれの時代の女性の視点で、広島の平和への歩みが感じられる本。
西広島周辺の町の発展のようすもよくわかります。